有明稲荷大明神大祭 : 年中行事

有明稲荷大明神について

仏教でお祀りされる稲荷大明神の御本地は、摩尼宝珠如来(まにほうしゅにょらい)の化身である福徳利生摩迦羅大黒天尊(ふくとくりしょうまからだいこくてんそん)に所属する福徳神、荼吉尼天尊(だきにてんそん)にして、神通自在の通力を有し、眷族には天界に年古住まう白狐八千匹が御使いとしてはべり従っていると説かれております。正法仏道を求める有縁の信者の為には、常に護法の善神として守護下さり、特に天界の仏様のうちでは人間界に最も近い御縁をもって、主として現世の利益を司って下さる招宝福徳の天部の仏様であります。「荼吉尼栴陀利経」(だきにせんだりきょう)というお経には、「荼吉尼天尊の別号を、白晨狐王智菩薩(びゃくしんこおうちぼさつ)ともいい、「稲荷の神体これなり」とも説かれております。農村では五穀豊穣を司る田の神、山の神としてあがめられ、魚村では豊漁の神として、又、商売繁盛、開運出世、芸能上達と、あらゆる方面に万能の明神様とあがめられ、町や村やそのほか屋敷神としても祀られております。古来、この荼吉尼天尊をお祀りして信じて供養法を修する時は不可思議自在の通力を得るとともに、特に先述の如く招宝福徳の御縁を授けて下さる明神様として、商売繁盛、五穀豊穣を願って信仰する人々多く、その他剣難、盗難よけの明神様としても広く崇信されていることは皆様のご存知のとおりであります。当有明稲荷大明神は昭和57年8月の夏安居大行中に、当山第一世徹禅無形大師により開眼された明神様であります。皆様も当明神様の御力を頂戴し、本願成就の御縁を一層深めさせていただきましょう。

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